リフォーム

マンション

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和モダン

港区 m house

REPRO(渡辺建設株式会社 リフォーム事業部)

2009/12/25

室内にいることを忘れてしまうような小間の露地。
カウンターごしに広間を見る。
季節により借景が変化し、自然と融和したとても美しい空間。
室内にいることを忘れてしまうような小間の露地。
カウンターごしに広間を見る。
季節により借景が変化し、自然と融和したとても美しい空間。

リノベーションで実現できた数寄屋住宅

数年前にこの部屋にはいった瞬間、窓から見える緑に一目惚れし、その緑を借景とした『和風住宅を造りたい』という思いから計画がスタート。

都心にあるマンションの1室とは思えない、本格的な数寄屋住宅が完成した。

元の間取りは、一般的な3LDK+Sという間取り。マンションであるがゆえの制約をクリアーしながら、間取りを一新した。

メインである広間を中心に配置し、第2のメインの小間(茶室)、寝室、エントランスホール、カウンターを備え付けた料亭さながらのキッチンスペース、ウォークインクローゼット、トイレ2か所、浴室の間取りとなっている。

広間は開放感を保つため中間に柱を設けず、5m50cmの長押を特注で造作し、間接照明をその長押へ仕込んだ。開口部も大きく、外の緑が入り込みとても気持ちの良い空間となっている。キッチンカウンターは和の風合いに調和するよう、ミズメの拭き漆塗りで仕上げた。

広間と併設する小間は、室内であるにも関わらず、露地を計画した。広間と小間の空間を区切る役割とともに、俗世間から別世界への境界線としての役割も担う。ほの暗さの光りの演出をするため、明るさは低めに設定し、光源が直接見えないよう煤竹と和紙をあしらった特注照明となっている。

エントランスには、R形状にした壁に紅朱の漆塗り和紙を貼り、月をイメージした障子を正面に造作。非日常的な空間を醸し出している。

材に至っては、戦前から銘木店で保管されていた吉野の面皮杉、天然の絞り丸太や薩摩杉などの銘木の数々、木曽の拭き漆のミズメカウンター、京都の襖や障子、滋賀の竹、備後の畳表などと一流と言われる産地の材を随所に採用した。施主自らが各産地へ足を運び決定するほど、材の選定にはこだわりぬいた。

施主の数寄屋への大きな夢、素材や細部に至るまでのこだわりを現実のものへとする想いと、設計と施工に関わる全ての人々が、それぞれの力を100%発揮して完成した住宅である。

エントランスホール。ドアを開けると、正面に月をイメージした障子がお客様を出迎える。
エントランスホール。ドアを開けると、正面に月をイメージした障子がお客様を出迎える。

広間。長押内部に間接照明を入れ、「晴れ」の席を演出。
広間。長押内部に間接照明を入れ、「晴れ」の席を演出。

ダイニングカウンター。藍染めの市松貼りの襖とミズメのカウンターがうまく調和している。
カウンター袖壁。中曲がり柱の北山杉が印象的。
ダイニングカウンター。藍染めの市松貼りの襖とミズメのカウンターがうまく調和している。
カウンター袖壁。中曲がり柱の北山杉が印象的。

露地から小間を望む。
小間。2畳半台目の茶室。銘木や古木の風合いと照明で「ほの暗さ」を表現。
露地から小間を望む。
小間。2畳半台目の茶室。銘木や古木の風合いと照明で「ほの暗さ」を表現。

小間。床柱は柿の木、床板には舟の側板に使われていた古木、天井は煤竹。
寝室。天井の網代は現場で編んで施工し、1枚ものに見える。
小間。床柱は柿の木、床板には舟の側板に使われていた古木、天井は煤竹。
寝室。天井の網代は現場で編んで施工し、1枚ものに見える。

寝室に併設された、プライベートトイレ。機能的かつシンプルにデザイン。

ゲストトイレ。床、壁、カウンターは漆で仕上げられた素材を使用。

設計事務所

REPRO(渡辺建設株式会社 リフォーム事業部)

REPRO
〒161-0033 東京都新宿区下落合3-14-26
TEL
03-3951-1071
FAX
03-3951-1072
URL
http://www.repro.bz/
代表者
渡邊 裕之
担当者
大森 一憲

建物概要

名称
m house
所在地
東京都港区
施主(事業主体)
個人住宅
コーディネイト
REPRO
施工
REPRO
工事期間
2008年9月〜2009年10月
建築用途
マンション(リフォーム)

CASE STUDY 納品事例

戸建住宅・ホテルなど、実際に当社の商品が納入された事例をご紹介しております。ご自分のスタイルに合う住空間のイメージづくりにお役立てください。

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2024/12/02

東京都 House ZPK

自然が残され、ていねいに歴史が重ねられたコミュニティに築75年の家があった。都市にひっそりと佇む古民家の改修プロジェクトである。

当該建築を含む数軒から構成されるこの街区は、約100年前の宅地整理以降変わらぬ姿を残している。3世代にわたり住み継がれ、住民同士は、幼稚園から中学校まで同窓の間柄である。土地の魅力に惹かれ、ここでの生活を大切にしていることがうかがわれる。一方で、世代交代とともに都市中心部への移住が進み、当該街区が抱える法的制限による建築的循環の起こり難さから“都市部における過疎化”が進行している。

既存建築の歴史を塗り替える“住み替え”ではなく、未来の住人が見る先人の記憶としての改修計画を目指した。途切れることのないこの土地と建築の歴史の中で本計画がかかわる時間はほんの一瞬である。建築、周辺環境、コミュニティなど様々な“時の経過”が並存する未来への建築である。

当該建築がある小さなコミュニティにとって東に隣接する公園や、西側を通る小道は愛着を持った大切な存在である。一方で、既存建築は前庭にのみ開口部を持ち、公園や小道に対しては開口部のない壁や高い生垣により明確な境界が作られていた。本改修では東立面に新たに大開口とリビングから連続する土間テラスを設け、田の字の細かな間仕切壁をやめ一体空間としている。これにより、公園、内部空間、前庭、小道までが一体となり、周囲で起こる時間の経過を感じられる計画とした。

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戸建

キッチン

ヴィンテージ

2024/11/01

東京都 Y様邸

4人家族で住まうためのマンションリノベーション。
L字型の平面の中に個室を設けず、ワンルームとしてデザインされ、石、木、真鍮、コンクリートといった素材を各所にバランスよく配置した。
それらの素材のボリュームによって生み出される隙間やコーナーに、住空間に必要な機能を組み込んでいる。
明確に「〇〇の部屋」として区切るのではなく、空間を緩やかにつなげることで、家のどこにいても家族全体の気配を感じながら生活できる住まいとなっている。

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2024/09/02

東京都 武蔵村山の住宅・改修

東京の郊外、武蔵村山市の緑豊かな谷あいに建つ、築50年の丁寧につくられた和風の平屋住宅。造園家の若い家族がこの古き良さを活かしながら自分達らしい暮らしを楽しむための改修。

■建物の性能(構造、設備、断熱、遮熱)を見直す。
安全に関わる構造の見直しは、平屋でシンプルな矩形ということもありフラット35リノベ耐震評価基準をもとに整えた。給排水設備は老朽化のため、水まわり全て交換した。また、当時の仕様なのか、床下・壁内・天井裏、どこにも断熱材が入っていなかったため、室内工事の内容を検討し、可能な限り取り付けることにした。この家のほとんどがシングルガラスのアルミサッシだったが、幸い内側に障子を設けてあり、このつくり方が断熱・遮熱効果として期待できると考え、このまま生かすことにした。

■新しい暮らしを支える建築空間を考える。
改修前は、当時主流だった北側に位置する狭くて暗い閉鎖的な台所・食堂と、南側に広く明るい居間がある古典的な間取り。そのふたつの空間をうまく繋げ、全体的に広く明るく楽しい空間にすることが若い家族には必要と考えた。ソファ付のリビングとして考えている南側の空間は、本格的な和の空間。既存建築をリスペクトして、うまく整え繋ぐことが私の仕事だ。連続する天井材を注意深く選定して、和の建築に洋の生活が混在できる新しい空間をつくり上げた。外構工事はこれから、造園家のご主人にバトンを渡し、コツコツとつくり込んでいく。これからの建築は、古いものを活かし新しいものへと繋げることが、強く求められる時代になるような気がしている。

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2024/05/07

広島県 厳島いろは

宮島フェリー乗り場から徒歩5分、表参道商店街に入ってすぐ、厳島神社まで徒歩7分という好立地に位置する厳島いろは。大鳥居を望む海側と弥山へとつながる山側の自然豊かな景色が、街と宿と海をつないでいる。1階はロビーに使われていた場所をレストランに改修し観光地の喧騒から離れたフレンチベースのジャンルレス料理が味わえる場所へと生まれ変わった。天井は瀬戸内の海に見立てた左官で仕上げている。中庭とホテルレストランの間に新設したバーのカウンターは、厚み60mm 長さ8mにもおよぶウェンジ材の一枚板で製作。切石で積まれた庵治石を背に料理人が調理をする様を堪能できる。鈍く光る庵治石と一枚板のカウンターが料理を引き立たせる、居心地の良い空間になった。

2階はラウンジと客室を改修した。3室ある客室は露地を持つ和室へと生まれ変わった。3、4階の客室は既存を残しつつ水まわりを改修。それぞれ違う色の施釉タイルを使い静寂に包み込まれるような浴室となった。

また4階では、海側と山側の客室を1部屋ずつ滅築し、ゆったりと過ごせるスイートルームにリノベーションした。

「スイート 海」からは大鳥居を眺めることができ、水平に連続する窓からは沈んでゆく夕陽を望む。この黄昏の光は黄金色に輝き、室内は一瞬にして光影に包み込まれ静寂な海と向き合う。そして非日常の世界へと引き込まれる。

「スイート 山」は太古から残された弥山の原始林と宮島の発展と共に歩んできた商いのにぎやかさを重ねながら楽しむことができる、宮島の自然と文化を感じる客室となった。

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2023/12/01

東京都 まちと公園を纏う家

旗竿地における、周辺環境に接続する建ち方

計画地は都内有数の大きな公園を抜けた先にある、建蔽率40%、容積率80%の低密な住宅地。邸宅の生垣や庭木の緑豊かな景観が連続し、時折小さなカフェやギャラリーが入り混じる。自邸を計画していた私たち夫婦は、都内でありながら緑に恵まれ、ゆったりとした時間が流れる辺りの空気感を気に入り、まちと公園の気配を内から感じ取れるような住まいをつくりたいと考えた。
巡り合った土地は、北東向きの旗竿地。初めて計画地を訪れた際、長手方向に並列する隣地南庭の緑と、満開に咲き誇る寒梅が輝いていた。活用のし難さから敬遠されがちな敷地条件であるが、ゆったりとした周辺環境を活かす構成を採ることで、20mという敷地の奥行きも相乗し、敷地面積以上に広がりのある豊かな居住空間を獲得できると考えた。
公園側からのアプローチを迎え入れるよう、敷地の奥にL型のヴォリュームを配置。
生活に必要な機能を有する5層の矩形スラブを半階ずらしたスキップフロアとし、視線や光、風の抜けを確保した。
L型スキップフロアが囲む三角形のコモンスペース「さんかくコモン」は、ポーチ、ダイニング、ルーフテラスから成り、接道面に対し50度回転し斜めに構える東向き立面とした。接道面からの立面はBIMを用いて定点検証しスタディを進め、来訪者をかしこまらずに迎え入れる構えがこの旗竿地に建つ建築のふるまいとしてしっくりときた。今後、まちに「参画」する場として、小さな演奏会やマルシェなど友人知人が集う場に育てていきたい。
木製の大開口を通し、四季折々に変化する庭木の借景や朝陽を内部空間に取り込み、隣接する住宅との正対した見合いを避けている。
「さんかくコモン」が公と私の空間に介在する余白としてあることで、周辺環境との繋がりや光環境が異なる小さな居場所が5層の各所に生まれている。

コロナ禍を経て、働く、集うなど住まいの機能は以前より多様化した。時に応じ移り変わる使い方に合わせ、周辺環境を含む住まいの内外で最適な居場所を選択する毎日が、私たちはとても楽しい。

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2023/11/01

山梨県 F邸別荘

富士山を臨む大自然に佇むキャビン・ログハウス風の別荘を、木やメタル素材を使いながら、インダストリアルでモダンなインテリアへリノベーションした。既存の間取りでは10畳あった和室部分を6畳の小上がり畳スペースへ縮小し、拡張したLDKの一角には、庭や富士山が見える窓辺にワークスペースを設けた。外の景色を眺めながらのんびり料理を愉しめるように、キッチンのレイアウトを変更。奥まった場所にあった壁付けのキッチンを、対面式のL型へ造り替えた。また、モールテックスで仕上げ、重厚感のあるキッチンとした。ダイニング側のリビング収納は扉寸法を工夫して、アクセントウォールにもなるよう設計した。廊下からLDKにつながる建具をガラスにし、天井をひとつづきに見せることで抜け感を演出。前オーナーから引き継いだ暖炉は、使い込まれたアンティーク感とレンガの風合いが希望のインテリアに馴染みそうだったため、そのまま活かすことに。暖炉もまだまだ現役として使用でき、設備としても戦力となった。洗面台もキッチン同様モールテックス仕上げにし、シンプルでスタイリッシュな雰囲気に合うセラトレーディングの洗面器を選定。この別荘で施主は、リモートオフィスとして活用したり、週末は家族や犬とのんびり余暇を過す。暖炉に薪をくべたり、景色を眺めながらじっくりと低温調理に向き合ったり。都会の喧騒から離れ、ワイングラスを傾けながらゆっくり過ごす。スローライフを愉しむ大人たちの隠れ家だ。

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その他

2023/01/10

東京都 AO house

ビルのオーナー住戸部分を両親から子世帯が受け継ぎ、子育て世代のライフスタイルに合わせた全面リノベーション。
間取りはリノベーション前と同じ3LDK。ご実家でもあり、これまで住んでいて不便に感じていたことや有効利用できていない部分を見直し、各部屋の面積配分や動線を修正していった。
リビングダイニングは、家族が集いやすいように、できるだけ広いスペースを確保し、その窓際に家族共有の書斎コーナーを併設した。
キッチンは、食材の搬出入をしやすいように玄関とダイニングからの動線に配慮した。また、家事をしながら子供の勉強を見ることができるように、ダイニング側のカウンターを広くして、家族が集まりやすいダイニングキッチンとなるように計画をした。
オープンキッチンからダイニング、リビングへと一室空間となるため、キッチンとカウンター収納などの造作家具は統一したデザインとなるよう、置き家具も色のトーンを合わせてコーディネートしている。ダイニングテーブルは色味や大きさがなかなか合うものがなく、今回のプロジェクトのためにデザイン製作をした。
洗面スペースは、個室とはせず廊下の一角に設けることで、複数人で同時に手洗いや身だしなみを整えることができるようになった。
トイレにはしっかりと手洗いができるように、大きめでフォルムにデザインが感じられる手洗いボウルを設置した。

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アーバン

2022/09/01

東京都 h37s

東京・目黒区にある築20年のマンションの一室に、猫2匹と暮らす50代のSさん。ご自身で薬膳料理を作ったり、器を集めたり、遠方まで気になる照明器具や家具を見に行ったりと、「食」を中心に、丁寧で豊かな生活を楽しんでいる。今回のリノベーションでは、将来、自宅で料理教室を開くために「調理のデモンストレーションもできる大きなキッチン」がテーマに。

リノベーション前の間取りは62㎡・2LDK。細切れになった個室とそれらをつなぐ廊下で構成され、有効に利用できていないスペースや倉庫と化した部屋など、広がりや繋がりを感じにくい間取りだった。それらを刷新し必要なスペースを再構築する上で、既存のパイプスペースや配管上の制約から大きく移動できない水まわりを住戸の一方に寄せ、残りは廊下のない大きな1LDK空間とした。これまで間仕切壁で切れ切れになっていた連続窓が一堂に会されたことで、外部への視覚的な広がりも得られるようになった。

空間を広くとるため既存の天井は解体。コンクリート打放しを生かし、床はコンクリートのようなテクスチャーの大判タイル、壁は木の繊維をセメント成分で固めた木毛セメント板の仕上げとした。グレー系のハードな質感に対して、家具や間仕切り壁の木の質感をバランス良く配置することで、上質で飽きのこない大人のリノベーションを実現。

料理教室のための大きなキッチンカウンターは、玄関の正面に配置しパブリック性を持たせ、家の顔となるべく、ekreaのオーダーキッチンで存在感のあるデザインに。キッチンにも、収納家具や間仕切り壁と同じ框フレームやラタン張りのディテールを採用することで、空間に全体的な統一感を持たせている。

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