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大阪府 ナインアワーズなんば駅

成瀬・猪熊建築設計事務所

2019/06/03

南海電鉄なんば駅直結 なんばパークス パークスタワー3Fに2019年オープン。
パークスタワー メインエントランス脇の直通エスカレーターで、直接ナインアワーズなんば駅のエントランスへ。
南海電鉄なんば駅直結 なんばパークス パークスタワー3Fに2019年オープン。
パークスタワー メインエントランス脇の直通エスカレーターで、直接ナインアワーズなんば駅のエントランスへ。

空港・ターミナル駅へダイレクトに通じるロケーション

都心における機能的かつ高品質なトランジットサービスという独自のカテゴリーを目指す「ナインアワーズ」は、ホテル滞在中の「シャワー」+「睡眠」+「身支度」という3つの基本行動に特化し、それぞれの機能性と品質を徹底追求する考えで開発した。また、部屋という空間概念を捨てて身軽に使いこなすことで街とダイレクトにつながり、都心ならではの宿泊・トランジットスタイルを提案している。このため、宿泊に限らず、24時間お客様の都合に合わせて仮眠やシャワーのみでご利用できる。

「ナインアワーズなんば駅」の空間設計は、成瀬・猪熊設計事務所が担当した。
シャワー・睡眠・身支度という、都市の宿泊に求められる機能を一つ一つのスペースに置き換えて特化・洗練させてきた「ナインアワーズ」のフォーマットを解体し、機能のレイアウトや組み合わせ、導線を再構築することで、快適性や効率性を更に向上させた。具体的には、水まわりと身支度のエリアを連続させ、その中にラウンジ機能を加えることで、シャワー後睡眠に向かうまでの少しの時間や、身支度から外出するまでの時間をストレスなくつなぐことが可能となる。また、これまでは全体を同じトーンでデザインすることが通常だったが、場所の役割に応じて、最適な色やマテリアルの選定を行い、より機能的に研ぎ澄まされた空間を追求している。

アルネ・ヤコブセンが手がけたVOLAシリーズは、ミニマルで合理的なデザインが、ナインアワーズのフィロソフィーとマッチしており「ナインアワーズなんば駅」の他にも、2009年にオープンした1号店である「ナインアワーズ京都」をはじめ、多くの店舗で導入している。
ほか、利用者の使用頻度の高い洗面スペースなどにも、セラトレーディングの商品を導入している。

フロント前には、ラウンジスペースを設置。フリーWiFi完備で、チェックイン前、チェックアウト後も利用可能。
フロント前には、ラウンジスペースを設置。フリーWiFi完備で、チェックイン前、チェックアウト後も利用可能。

男性用のカプセルフロア。上下段をずらして設置することで上段へ登りやすく、下段へ伝わる気配や音が軽減される。また、自然光が入る空間のため、起床時の目覚めも良い。(就寝時は各室のロールカーテンでプライバシーは守られている。)
男性用のカプセルフロア。上下段をずらして設置することで上段へ登りやすく、下段へ伝わる気配や音が軽減される。また、自然光が入る空間のため、起床時の目覚めも良い。(就寝時は各室のロールカーテンでプライバシーは守られている。)

男性用の洗面スペース。空間全体の照度を抑えているが、ミラーの中に照明を設置しているため、影が出ず顔が見えやすい設計に。
男性用のシャワーブース。シャワー・脱衣所が一体となっているが、仕切り扉にはガラスを使用。圧迫感のない空間となっている。
男性用の洗面スペース。空間全体の照度を抑えているが、ミラーの中に照明を設置しているため、影が出ず顔が見えやすい設計に。
男性用のシャワーブース。シャワー・脱衣所が一体となっているが、仕切り扉にはガラスを使用。圧迫感のない空間となっている。

女性用カプセルフロアの入り口。女性エリアは完全に区切られている。また、男女それぞれ、カードキーがなければ入室ができないシステムとなっている。
女性用のカプセルフロア。カプセル自体は、男性、女性ともに同じサイズ。カプセルパネルにカッパー色を用い、シンプルでありながら、柔らかな雰囲気をもたらしている。
女性用カプセルフロアの入り口。女性エリアは完全に区切られている。また、男女それぞれ、カードキーがなければ入室ができないシステムとなっている。
女性用のカプセルフロア。カプセル自体は、男性、女性ともに同じサイズ。カプセルパネルにカッパー色を用い、シンプルでありながら、柔らかな雰囲気をもたらしている。

シャワー、洗面スペースに隣接するロッカーエリア(写真は女性用)。シャワーや身支度前後には、何かと物の出し入れが多くなるが、区切りなく隣接しているためアクセスしやすい。ナインアワーズの中でもロッカーサイズ、スペースともに最大限に割いているため、混雑時でも、利用しやすく設計されている。
チェックイン後にシャワーを利用すると、男女共有のラウンジを利用するのを躊躇する女性も多いことから、女性用の洗面スペース脇にもラウンジを設置。就寝前や身支度前後の少しの時間も有効活用できる。
シャワー、洗面スペースに隣接するロッカーエリア(写真は女性用)。シャワーや身支度前後には、何かと物の出し入れが多くなるが、区切りなく隣接しているためアクセスしやすい。ナインアワーズの中でもロッカーサイズ、スペースともに最大限に割いているため、混雑時でも、利用しやすく設計されている。
チェックイン後にシャワーを利用すると、男女共有のラウンジを利用するのを躊躇する女性も多いことから、女性用の洗面スペース脇にもラウンジを設置。就寝前や身支度前後の少しの時間も有効活用できる。

女性用の洗面スペース。洗面台のほか、メイクをするスペースも設置。
女性用の洗面台。使用頻度の高い場所でも、高水準の清潔レベルを保つため、スタッフがスムーズに清掃できることも考慮している。ここでは、セラトレーディングのPanシリーズを採用している。
女性用の洗面スペース。洗面台のほか、メイクをするスペースも設置。
女性用の洗面台。使用頻度の高い場所でも、高水準の清潔レベルを保つため、スタッフがスムーズに清掃できることも考慮している。ここでは、セラトレーディングのPanシリーズを採用している。

女性用シャワーとトイレ。
視認性とデザイン性の高いサインでスムーズに誘導。
女性用シャワールーム。シャワーには、TOTOのウォームピラーを導入。とぎれのない柱状のお湯が静かに流れ落ち、水はねが少なく、身体を包み込むので、シャワーのみでもバスタブに浸かったような感覚で温まることができる。
女性用シャワーとトイレ。
視認性とデザイン性の高いサインでスムーズに誘導。
女性用シャワールーム。シャワーには、TOTOのウォームピラーを導入。とぎれのない柱状のお湯が静かに流れ落ち、水はねが少なく、身体を包み込むので、シャワーのみでもバスタブに浸かったような感覚で温まることができる。

設計事務所

成瀬・猪熊建築設計事務所

住所
〒167-0043 東京都杉並区上荻1-24-12 第1浅賀ビル 102号室
TEL
03-6915-1288
FAX
03-6276-9030
代表者様
成瀬 友梨・猪熊 純
ご担当者様
山形 陽平
URL
http://www.narukuma.com

建物概要

名称
ナインアワーズなんば駅
所在地
大阪府大阪市浪速区
施主
南海電気鉄道株式会社・株式会社 ビーロット
統括設計
内装設計: 成瀬・猪熊建築設計事務所
クリエイティブディレクション・プロダクトデザイン: デザインスタジオエス
サイン&グラフィックデザイン: 廣村デザイン事務所
施工
ジーク株式会社
工事期間
2018年1月~2019年4月
建築用途
ホテル

CASE STUDY 納品事例

戸建住宅・ホテルなど、実際に当社の商品が納入された事例をご紹介しております。ご自分のスタイルに合う住空間のイメージづくりにお役立てください。

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2024/12/02

東京都 House ZPK

自然が残され、ていねいに歴史が重ねられたコミュニティに築75年の家があった。都市にひっそりと佇む古民家の改修プロジェクトである。

当該建築を含む数軒から構成されるこの街区は、約100年前の宅地整理以降変わらぬ姿を残している。3世代にわたり住み継がれ、住民同士は、幼稚園から中学校まで同窓の間柄である。土地の魅力に惹かれ、ここでの生活を大切にしていることがうかがわれる。一方で、世代交代とともに都市中心部への移住が進み、当該街区が抱える法的制限による建築的循環の起こり難さから“都市部における過疎化”が進行している。

既存建築の歴史を塗り替える“住み替え”ではなく、未来の住人が見る先人の記憶としての改修計画を目指した。途切れることのないこの土地と建築の歴史の中で本計画がかかわる時間はほんの一瞬である。建築、周辺環境、コミュニティなど様々な“時の経過”が並存する未来への建築である。

当該建築がある小さなコミュニティにとって東に隣接する公園や、西側を通る小道は愛着を持った大切な存在である。一方で、既存建築は前庭にのみ開口部を持ち、公園や小道に対しては開口部のない壁や高い生垣により明確な境界が作られていた。本改修では東立面に新たに大開口とリビングから連続する土間テラスを設け、田の字の細かな間仕切壁をやめ一体空間としている。これにより、公園、内部空間、前庭、小道までが一体となり、周囲で起こる時間の経過を感じられる計画とした。

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2024/11/01

東京都 Y様邸

4人家族で住まうためのマンションリノベーション。
L字型の平面の中に個室を設けず、ワンルームとしてデザインされ、石、木、真鍮、コンクリートといった素材を各所にバランスよく配置した。
それらの素材のボリュームによって生み出される隙間やコーナーに、住空間に必要な機能を組み込んでいる。
明確に「〇〇の部屋」として区切るのではなく、空間を緩やかにつなげることで、家のどこにいても家族全体の気配を感じながら生活できる住まいとなっている。

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2024/10/01

長野県 ホテル ドゥ ラルパージュ

蓼科のオーベルジュ、ホテル ドゥ ラルパージュ。豊かな自然に囲まれ、フランスの邸宅が持つ繊細で温かみのある質感と上質な時間を満喫できる。
ラルパージュとは、フランスのアルプス地方の方言で、「夏の高原の牧草地」 を意味する。
このホテルは、幼少期からフランスの本物の生活空間に触れてきたオーナーの、フランスの邸宅が醸し出す「上質な日常がもたらす心地よい”普通”」を過ごせるホテルにしたいという熱い思いの下、プロジェクトチーム一丸となって作りあげられた。スタッフとゲストの距離感も近く、会話が弾むのもまた邸宅風に設えられたホテルの魅力の一つとなっている。

トップライトや天井までのびる縦型の窓から積極的に自然光を取り入れているのが大きな特徴であり、まるで個人邸に招かれたかのような心地よさが味わえる。日中の自然に抱かれたような雰囲気、ドラマチックな光に包まれる夜と、時間帯によってざまざまな楽しみ方もできる。そこに厳選された素材や塗料の色・艶、ヨーロッパより輸入された家具、水まわりの設え、スイッチ等、細部へのこだわりが添えられ、ホテル全体の魅力を作り上げている。
館内には、買い付けられた絵画やシャンデリア、アンティーク家具、装飾備品など歴史や時間を感じさせるものと輸入された家具等の新しいデザインとが混在する。それぞれの存在感を大切にしながら、一つ一つが個別に主張するのではなく、施設全体の調和と心地よさに配慮されたデザインを大切にしている。水まわり機器の選定にあたっては、必要な機能を丁寧に確認しながらもなるべくシンプルで柔らかみのあるフォルムのものを選定しており、風通しの良い明るく快適な空間を構成している。

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エレガンス

2024/09/02

東京都 武蔵村山の住宅・改修

東京の郊外、武蔵村山市の緑豊かな谷あいに建つ、築50年の丁寧につくられた和風の平屋住宅。造園家の若い家族がこの古き良さを活かしながら自分達らしい暮らしを楽しむための改修。

■建物の性能(構造、設備、断熱、遮熱)を見直す。
安全に関わる構造の見直しは、平屋でシンプルな矩形ということもありフラット35リノベ耐震評価基準をもとに整えた。給排水設備は老朽化のため、水まわり全て交換した。また、当時の仕様なのか、床下・壁内・天井裏、どこにも断熱材が入っていなかったため、室内工事の内容を検討し、可能な限り取り付けることにした。この家のほとんどがシングルガラスのアルミサッシだったが、幸い内側に障子を設けてあり、このつくり方が断熱・遮熱効果として期待できると考え、このまま生かすことにした。

■新しい暮らしを支える建築空間を考える。
改修前は、当時主流だった北側に位置する狭くて暗い閉鎖的な台所・食堂と、南側に広く明るい居間がある古典的な間取り。そのふたつの空間をうまく繋げ、全体的に広く明るく楽しい空間にすることが若い家族には必要と考えた。ソファ付のリビングとして考えている南側の空間は、本格的な和の空間。既存建築をリスペクトして、うまく整え繋ぐことが私の仕事だ。連続する天井材を注意深く選定して、和の建築に洋の生活が混在できる新しい空間をつくり上げた。外構工事はこれから、造園家のご主人にバトンを渡し、コツコツとつくり込んでいく。これからの建築は、古いものを活かし新しいものへと繋げることが、強く求められる時代になるような気がしている。

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ナチュラル

2024/08/01

東京都 S様邸

土地を取得して住まいの新築を計画したお施主様。コロナ禍を経て新たな暮らしが求められる中、家族が楽しい時間を過ごせる住まいにしたいと考えていた。車好きなご自身のためのゆったりとしたビルトインガレージ゙はもちろん、トレーニングルーム、ゴルフレンジ、ホームシアターも計画。さらに最も力を入れたのは、お施主様がこよなく愛するポルトローナ・フラウをはじめとする、イタリアンモダンデザインの家具や照明などを取り入れながら、美しくコーディネートされたLDKをつくりあげることだった。またLDKから続くアウトドアリビングも配置し、自宅にいながらリゾート気分を満喫できる空間が誕生した。そんなリゾートのような暮らしを実現するために、洗面所やトイレの水まわり設備は、セラトレーディングが取り扱う世界のブランドアイテムの中から選定した。

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アーバン

2024/05/07

広島県 厳島いろは

宮島フェリー乗り場から徒歩5分、表参道商店街に入ってすぐ、厳島神社まで徒歩7分という好立地に位置する厳島いろは。大鳥居を望む海側と弥山へとつながる山側の自然豊かな景色が、街と宿と海をつないでいる。1階はロビーに使われていた場所をレストランに改修し観光地の喧騒から離れたフレンチベースのジャンルレス料理が味わえる場所へと生まれ変わった。天井は瀬戸内の海に見立てた左官で仕上げている。中庭とホテルレストランの間に新設したバーのカウンターは、厚み60mm 長さ8mにもおよぶウェンジ材の一枚板で製作。切石で積まれた庵治石を背に料理人が調理をする様を堪能できる。鈍く光る庵治石と一枚板のカウンターが料理を引き立たせる、居心地の良い空間になった。

2階はラウンジと客室を改修した。3室ある客室は露地を持つ和室へと生まれ変わった。3、4階の客室は既存を残しつつ水まわりを改修。それぞれ違う色の施釉タイルを使い静寂に包み込まれるような浴室となった。

また4階では、海側と山側の客室を1部屋ずつ滅築し、ゆったりと過ごせるスイートルームにリノベーションした。

「スイート 海」からは大鳥居を眺めることができ、水平に連続する窓からは沈んでゆく夕陽を望む。この黄昏の光は黄金色に輝き、室内は一瞬にして光影に包み込まれ静寂な海と向き合う。そして非日常の世界へと引き込まれる。

「スイート 山」は太古から残された弥山の原始林と宮島の発展と共に歩んできた商いのにぎやかさを重ねながら楽しむことができる、宮島の自然と文化を感じる客室となった。

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和モダン

2024/01/09

千葉県 金谷の別荘

広葉樹と針葉樹がバランスよく織りなす自然あふれる山々を借景に、正面には金谷の海と大きな富士の山が望める高台という手つかずの別荘地との出会いから、このプロジェクトが始まった。

広大な自然の景色の中では多少の不便ささえも楽しめる、という遊び心ある施主のリクエストから、各室を分離した4棟建てで構成されたセカンドハウスが完成した。シンプルな外観はリゾートホテルのヴィラを彷彿とさせる佇まいとなった。

8帖のユニット空間を基本モジュールとして各棟を設計し、離れのような非日常感を演出。大きなテラスにプールを設えたメイン棟のLDKは26帖の吹き抜け大空間とすることで迫力のある借景を取り込む。
メイン棟と16帖のピロティを挟んで、プライベートな空間としてのゲストルーム棟は、大人がゆったりとくつろぐ場所としてホテルライクにデザインした。
絶景を余すことなく取り入れるよう、トイレ棟と浴室棟は建物のレベルを下げて眺望を確保している。

TIMBER YARDが提案する上質な素材を使用したオーダーメイドのオリジナルデザイン、国内外からセレクトされた一流の設備やインテリアが融合したラグジュアリーなセカンドハウスが完成した。

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2023/11/01

山梨県 F邸別荘

富士山を臨む大自然に佇むキャビン・ログハウス風の別荘を、木やメタル素材を使いながら、インダストリアルでモダンなインテリアへリノベーションした。既存の間取りでは10畳あった和室部分を6畳の小上がり畳スペースへ縮小し、拡張したLDKの一角には、庭や富士山が見える窓辺にワークスペースを設けた。外の景色を眺めながらのんびり料理を愉しめるように、キッチンのレイアウトを変更。奥まった場所にあった壁付けのキッチンを、対面式のL型へ造り替えた。また、モールテックスで仕上げ、重厚感のあるキッチンとした。ダイニング側のリビング収納は扉寸法を工夫して、アクセントウォールにもなるよう設計した。廊下からLDKにつながる建具をガラスにし、天井をひとつづきに見せることで抜け感を演出。前オーナーから引き継いだ暖炉は、使い込まれたアンティーク感とレンガの風合いが希望のインテリアに馴染みそうだったため、そのまま活かすことに。暖炉もまだまだ現役として使用でき、設備としても戦力となった。洗面台もキッチン同様モールテックス仕上げにし、シンプルでスタイリッシュな雰囲気に合うセラトレーディングの洗面器を選定。この別荘で施主は、リモートオフィスとして活用したり、週末は家族や犬とのんびり余暇を過す。暖炉に薪をくべたり、景色を眺めながらじっくりと低温調理に向き合ったり。都会の喧騒から離れ、ワイングラスを傾けながらゆっくり過ごす。スローライフを愉しむ大人たちの隠れ家だ。

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その他

2023/10/02

栃木県 House in Tochigi

区画整理された郊外の住宅街の角地に建つこの住宅は、求められた床面積に対して敷地が十分にあった。
また、クライアントからの要望は唯一「重厚感があって、非日常を味わえる建物」にして欲しいとのことだった。

まず、敷地の大きさを考え、建築と庭が一対の関係である『庭付きの住宅』とは違い、建築や外構と、敷地の余白の関係性が豊かになる住宅にしようと考えた。
そこで建物は、部屋の特性や近隣との見合いを考慮して配置を始めた。建物の輪郭が生まれると同時に浮かび上がってくる余白のスペースと豊かな関係を築けるよう綱引きをし、変則的なH型平面に着地した。
そこで生まれた大小さまざまなスペースが庭となり、それぞれ違う性格が与えられた。

また、要望にあった「重厚感」や「非日常」に対しては、どっしりと構えた中に、どこか歪められた設えを用いたいと考えた。
例えば、庭の大きな円弧のアプローチを歩いて行った先にある、高さ3mを超える玄関扉、暗いホールの先にある階段の上から、陽の光が燦燦と降り注ぐトップライトなど。
重さや軽さ、住宅のスケールや明暗に、歪みや強弱を与えるような仕掛けを散りばめた。

この住宅は、性格の違った庭や周辺の山々の景色を存分に取り込み、部屋を移動するたびに別世界のごとく感じ、それと同時に存在する、少し歪められた非日常の設えの連続が、新たな日常へと誘ってくれる。

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2023/08/01

愛知県 社が丘の家

自宅兼事務所。間口が狭く、3方は建物に囲まれている細長い敷地だが、東には66haの広い緑地を望む美しい場所であった。当時残っていた旧宅の2Fから見た緑いっぱいの風景が忘れられず、この土地に家を建てる計画を始めた。敷地には何度も足を運び、同時に東に広がる森への探検も幾度となく行ううち、この森に続くようなアプローチを持つプランにしたいと考えるようになった。周辺環境に配慮した控えめな佇まいと、朽ちても美しい外套をまとった建物を作りたいという思いは、常に心に留めているテーマである。そこには日本人が太古より、いびつさ、不揃いであること、そして何より寂びに美を感じていたことを思い出させたいという願いがある。パートナーが作る地元の土を使ったタイル、コンクリート、国産スギのサッシ、木毛セメント板が、この外観の要素となった。長くインテリアデザインの仕事に従事しており、素材の質感や厚み、色、重さといった視覚や触覚から得られる要素には常にこだわりを持ってきた。水栓金物やシンクといった器具に至っては、その機能美や技術の高さも見ることになる。薄いリムのSCARABEO社のTR2シリーズの洗面ボウル、水栓金物は細部まで妥協のないデザインのKWC社のAVAシリーズ、キッチンにも同社の水栓金具を採用。2Fのトイレは、円形で大きさもちょうど良いものと思い選んだ手洗器が偶然にもSCARABEO社であった。ここでの生活を始めて2度目の夏を迎えた。敢えてコンクリートを打たず、転圧とした駐車場のタイルの間に苔が生え始めた。いつかこの敷地内の植生が森と繋がり、この景色の一部になっていけば良いと願っている。

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2023/06/01

静岡県 森を育む丘の家

静岡県某所の区画整理事業地の一角に、丘のような住宅を設計した。
森を切り拓いて作られた敷地周辺には、設計当初街路樹や公園などの緑は一切なく、 没個性の人工的な風景が広がっていた。新興街区に建ち始めた建築は配置も高さもバラバラでとりとめがなく、町並みとして目指す方向が定まっていないように見えた。私達はこの場所に、町の成長や豊かさに寄与するような、そんな風景を作りたいと考えた。

住まい手は、人間と犬が垣根なく快適に共存できるように、「外部のように開放的な内部空間」や「内部のように落ち着く外部空間」を求めていた。
まず敷地の高低差を利用して丘状の地盤を設計し、地盤内に内外部空間を混在させることで、屋内と屋外の境界を曖昧にした。
つぎに敷地の気候環境を丁寧に検証することで、空調システムに頼らなくても快適で、四季の移ろいを愛おしみながら生活できるように設計した。
敷地境界を塀で囲わずに緩やかに繋げたことで、住宅内から眺める空はどこまでも続き、道往く人々は豊かな緑を享受することができる。

この丘のような建築は大地のように力強く存続し、長い年月をかけて木々を育む。木々が成長すると丘は小さな森になり、この街のひとつの拠り所として愛され続けていくことに期待している。

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2023/04/03

長野県 矢ケ崎N邸

軽井沢東部の山の稜線に建つ別荘である。豊かな森のなかでゆったり過ごしたいとのクライアントからの要望に応えた。
周囲の木々に溶け込ませるため、建築の高さを低く抑えた木造の小屋を分散して配置している。
各所に中庭が生まれ、様々な空間が森の中に埋め込まれたように見え隠れし、どこにいても自然を感じとることができる。
リビングダイニングのダイナミックな無柱空間が暮らしの中心となる。
空間の主役となるベイマツ無垢材の端部は手ばつり加工が施されており、手仕事の温かみが感じられる。
内壁の仕上げは古材と漆喰塗りでまとめている。自然に晒されてきた板材が外部の樹木の幹の色味とも見事に調和しており、役目を終えた柱梁材がアクセントとなり全体を引き締めている。
四方に設けられた開口部を通して自然との一体感を生み出し、間接照明で照らしあげられた空間がやさしく包み込んでくれる。
室内装飾の照明器具や家具にも自然の草木のアレンジを積極的に取り入れることで、自然材料のやすらぎと手仕事の安心感を身近に感じられる。
木のもつ魅力に満ち溢れた別荘が、森のなかに結実している。

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2023/03/01

岡山県 Barn Find House

岡山県津山市にある、緑あふれる山の中腹にある白い平屋は、ご夫婦が自然豊かな環境を求めて建てた住まいだ。ご主人はバイクが置けるガレージのある平屋を、奥様は旅で集めたアイテムが置ける空間を希望。欧米では納屋で長く眠っていた希少品を「Barn find」と呼ぶ。その物語になぞらえてコンセプトを“Barn find House”とし、ご夫婦が好きなもの、思い入れのある物を詰めこみ、愛でることが出来る空間を提案した。建物は切妻屋根の木造の平家を2つ並べ廊下で繋いだ。西側の建物にはエントランスと水まわり、リビングダイニングキッチンを。東側の建物には寝室を配置。扉の数を最小限とし、平屋ならではの移動を楽しめるようにした。白を基調とした内装は、ご夫婦のお気に入りのものが映えるギャラリーのような空間となった。リビングとダイニングの間に暖炉を設置し、どちらからでも炎が見られるうえ、暖炉に火をつけていない時はアート本やオブジェを並べられるよう十分な奥行きをとっている。廊下や水まわりはフラットな天井の仕上げに対し、寝室やダイニングキッチンは小屋組みの高い天井に。天井高や床のレベル差によって空間にめりはりをつけるようにし、2つの建物をつなぐ廊下の両サイドには、天井近くまでの大きな窓を設けた。起床時は朝日を浴びて、夜は月明かりを見ながら眠りに誘われる。空間を移動することでムードが変わる楽しさを味わうことができる。 

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戸建

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2023/01/10

東京都 AO house

ビルのオーナー住戸部分を両親から子世帯が受け継ぎ、子育て世代のライフスタイルに合わせた全面リノベーション。
間取りはリノベーション前と同じ3LDK。ご実家でもあり、これまで住んでいて不便に感じていたことや有効利用できていない部分を見直し、各部屋の面積配分や動線を修正していった。
リビングダイニングは、家族が集いやすいように、できるだけ広いスペースを確保し、その窓際に家族共有の書斎コーナーを併設した。
キッチンは、食材の搬出入をしやすいように玄関とダイニングからの動線に配慮した。また、家事をしながら子供の勉強を見ることができるように、ダイニング側のカウンターを広くして、家族が集まりやすいダイニングキッチンとなるように計画をした。
オープンキッチンからダイニング、リビングへと一室空間となるため、キッチンとカウンター収納などの造作家具は統一したデザインとなるよう、置き家具も色のトーンを合わせてコーディネートしている。ダイニングテーブルは色味や大きさがなかなか合うものがなく、今回のプロジェクトのためにデザイン製作をした。
洗面スペースは、個室とはせず廊下の一角に設けることで、複数人で同時に手洗いや身だしなみを整えることができるようになった。
トイレにはしっかりと手洗いができるように、大きめでフォルムにデザインが感じられる手洗いボウルを設置した。

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2022/12/01

神奈川県 葉山の住宅

神奈川県葉山町、閑静な住宅地に建つ新築の戸建住宅。
葉山を新たな住まいに定めたクライアントご夫妻は、この地の空気感に合う、おおらかな暮らしのイメージとして、吹抜けのある住空間を希望された。
1階には家族のつながりが感じられる、LDKからなる一体の空間、2階には個室を配置し、そこへ空間の広がりを獲得するようテラスを各階に加えた構成とした。延床面積を30坪ほどに抑えながら、各階に設けた2つのテラスは、内部空間に対し、それぞれ異なるかたちで外部への広がりを見せている。
1階リビングの南側にあるテラスは、内部床が外部へ引き出されたようなスペース。建築の操作としては、2層吹抜けの袖壁を外部へ伸ばしつつ、前面の道路側にアイストップとなるコンクリート壁を立てることで適度に視線を遮り、外リビングのような領域とした。
2階のテラスは、南北に細長い屋根・壁のあるトンネル状のテラス空間を建築内部に引込むように設けている。室内からは、この空間は外部でありながら屋内のようにも視認され、隣接する空間に奥行きを与えている。屋内のような居心地を感じられるこの半外部空間は、ハンモックでくつろぐなど葉山町の光や風を日々の暮らしの中で楽しむ場所にもなっている。

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2022/09/01

東京都 h37s

東京・目黒区にある築20年のマンションの一室に、猫2匹と暮らす50代のSさん。ご自身で薬膳料理を作ったり、器を集めたり、遠方まで気になる照明器具や家具を見に行ったりと、「食」を中心に、丁寧で豊かな生活を楽しんでいる。今回のリノベーションでは、将来、自宅で料理教室を開くために「調理のデモンストレーションもできる大きなキッチン」がテーマに。

リノベーション前の間取りは62㎡・2LDK。細切れになった個室とそれらをつなぐ廊下で構成され、有効に利用できていないスペースや倉庫と化した部屋など、広がりや繋がりを感じにくい間取りだった。それらを刷新し必要なスペースを再構築する上で、既存のパイプスペースや配管上の制約から大きく移動できない水まわりを住戸の一方に寄せ、残りは廊下のない大きな1LDK空間とした。これまで間仕切壁で切れ切れになっていた連続窓が一堂に会されたことで、外部への視覚的な広がりも得られるようになった。

空間を広くとるため既存の天井は解体。コンクリート打放しを生かし、床はコンクリートのようなテクスチャーの大判タイル、壁は木の繊維をセメント成分で固めた木毛セメント板の仕上げとした。グレー系のハードな質感に対して、家具や間仕切り壁の木の質感をバランス良く配置することで、上質で飽きのこない大人のリノベーションを実現。

料理教室のための大きなキッチンカウンターは、玄関の正面に配置しパブリック性を持たせ、家の顔となるべく、ekreaのオーダーキッチンで存在感のあるデザインに。キッチンにも、収納家具や間仕切り壁と同じ框フレームやラタン張りのディテールを採用することで、空間に全体的な統一感を持たせている。

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2022/08/01

東京都 豊島区南長崎project

以前建築家のイベントで出会った奥様から届いた一通のメールで始まったプロジェクト。

現在のお住まいとは別の場所に新築することも選択肢にあったが、ご家族で現在の場所での建て替えを決意され、ご相談を受けた。

家族は50代のご夫婦と成人されているお子様2人に2匹の犬で構成される愛犬家のご家族。

ご主人は費用面、奥様はデザイン面とそれぞれはっきり役割分担され、奥様のこだわりを実現するプロジェクトが始まった。

条件は「楽しい暮らし」と「愛犬にも優しい住まい」、イメージはクラシカルモダン。
愛犬のための床材選びも重要事項であった。

間口が狭く、奥行きが深い敷地。
必要な居室は、LDK、主寝室、子供部屋2室、ご夫妻のお母様が使われる寝室、ご主人の書斎。ここに水まわりを加えると、敷地に対して部屋数が多かった。
建築基準における高さと仕様の制限があるなか、ご要望のイメージや暮らし方などのこだわりを叶える方法を検討した結果、スキップフロアが最適であると判断した。

スキップフロアは、1つの階層に複数の高さのフロアを設けるので、生活していくなかで頻繁に上り下りが生じ、住まわれる方の負荷が大きい。また、設計が複雑になり、工事費もUPするため、これまで積極的に採用しなかった手法であった。
しかし、今回のプロジェクトにおいては、部屋数を確保しながら、開放的に空間を使うことができ、さらに奥様のこだわりとご要望を実現できると考え、採用した。

仲が良い家族と愛犬の団らんの時間と、プライベートな時間のメリハリを演出したことで、より豊かな暮らしを楽しむことができるようになった。

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ショールームのご案内

海外の水まわりデザインに触れて感じていただけるショールームです。

カタログ

カタログのご請求、デジタルカタログを閲覧いただけます。

よくあるご質問

水まわり商品に関して、よくいただく質問をまとめています。

こだわりの品質

「DESIGN」「QUALITY」「AFTER SERVICE」の3つを柱に、上質な生活空間を彩る商品をご提供します。