毎年イタリア・ミラノで開催される国際家具見本市「ミラノ・サローネ」。
今年は2年に一度のキッチン(ユーロ・クチーナ)の年ということで、
セラトレーディングも視察に行ってきました。
今年は4月17日(火)~22日(日)の6日間の開催で、
188ヵ国以上、43万人超の来場者が訪れたとのことです。
この動員数は、家具かつ照明の見本市が開催された2017年と比べると26%増、
家具かつ同じキッチンの見本市が開催された2016年と比べると17%増だとか!
どうりで会場に入るのも一苦労だったわけです。
今回は、大盛況だったミラノ・サローネの会場にて肌で感じた、
水まわりブースのトレンドをお伝えします。
まずは、ドイツの水栓メーカー『ハンスグローエ』社。
今、ヨーロッパで発信されている水栓のトレンドは、間違いなくカラー水栓です。
水栓ってクロム色もあるのか!と思うほど、クロム色の水栓の展示は減少し、
ステンレス、ブロンズ、ピンクゴールド、ブラス、ホワイト・・と、
選べるカラーバリエーションが豊富でした。
色だけでなく、石や木目の仕上げも登場!
これからはデザインだけでなく色や仕上げにまでこだわって
水栓が選べるようになってくるのかもしれません。
次に、イタリアの水栓メーカー『ズケッティ』社。
永く愛されているパロンバ夫妻が手掛けたこのJINGLEシリーズもカラーバリエーションを見せています。
昨年グッドデザイン賞を受賞したCLOSERシリーズ。
マットブラックが空間を引き締め、独特の存在感を放っています。
そしてNUDEシリーズ。
クラシカルなタイプでありながらもシンプルにまとめられたデザインです。
このような水栓の色使いを見ていると、水栓は水まわり空間の脇役ではなく
選ぶカラーや仕上げによって、空間のアクセントとして際立つアイテムになる気がします。
さて、次はドイツの陶器メーカー『デュラビット』社。
デュラビットの本来の主な商品は、バスタブ・トイレ・洗面器などの衛生陶器。
ですがここ数年、ミラーやキャビネットなど、
空間の完成度を高めるアイテムに注力し、
一歩先を行く水まわりの空間提案が目立ちます。
ブース内のどのセクションをみてもスタイリッシュなミラー、
バリエーション豊富なキャビネット!
一見ファニチャーがメインでないかと思うほど、洗練されたデザインが目立ちました。
デュラビット社で提案されているファニチャーは、
水まわり空間をリビングや寝室と変わらないインテリアとして捉えてしまうような
新鮮かつ上質なイメージを演出する、注目のアイテムです。
こちらは新しいラインアップのBRIOSOシリーズ。
馬の尻尾のような取っ手のデザインが特徴的です。
サッと開けられて、スーっとやさしく閉まる、スムーズな操作性も好印象!
使う人の気持ちを心地よくさせてくれます。
続いて、ご紹介を忘れたくないのがイタリアの陶器メーカー『スカラベオ』社。
セラトレーディングでは、近年の洗面器のトレンドを「リムの薄さ」と訴えてきました。
2017年春に追加ラインアップしたTR2シリーズは、
このトレンドを受けての薄さ際立つ人気商品!
スカラベオの売れ筋商品として、現在もレンジ拡大中です。
注目すべきは同じ薄型のGLAMシリーズ。
丸みのあるフォルムは、直線的でキリッと決まるTR2シリーズと違い、
スタイリッシュでありながらもやさしい雰囲気を醸し出します。
また目に留まったのは洗面器のカラーバリエーション展示。
他社のブースも含め、洗面器はグレイッシュなカラー、
白でも光沢のないマットホワイトとおだやかなイメージの
カラーバリエーションが提案されている傾向がありました。
最後に、ブース全体に力を入れていたスイスの『ラウフェン』社。
ブースの外側から、まるで工場のように洗面器が並び、人目を引きます。
中をのぞくとまず目に飛び込むのは、温水洗浄便座の展示!
ミニマムでリムレスなデザインで仕上げられたこのトイレは、
搭載されたタッチパネルでコントロールできる優れものです。
さらにふたも取れて、ケーブルレス・・。
ヨーロッパではあまり見られない、ハイテクを感じさせるトイレ商品となっています。
もう一つ、独創性が感じられたこちらの展示をご紹介します。
マルセル・ワンダースが手がけたパリ・ニューヨーク・
セントピーターズのテイストをまとめたこのシリーズ。
まさかフランス・アメリカ・ロシア3都市のテイストが合わさったデザインが
提案されるとは、意外性がありました!
ラウフェンの挑戦は、水まわりにまた新しい風を巻き起こすかもしれません。
以上、トレンドが見え隠れする、主な水まわりブースのご紹介でした。
次は会場のインテリア・キッチン編をお楽しみください!