ホテル情報
Hotel FREIgeist Einbeck
- Add
- Tiedexer Tor 5, 37574 Einbeck, Germany
- TEL
- +49(0) 5561/3199970
- info@freigeist-einbeck.de
- URL
- http://www.freigeist-einbeck.de
エルプフィルハーモニーのように、ドイツには古い倉庫を再活性化した文化施設が多々あるが、ここアインベックの場合は特にユニークだ。アインベックという街の名前を聞くと、ドイツではみんな有名なビールブランド、アインベッカーを連想する。そのビールに加えてもう1つのアトラクションが、2015年にオープンした自動車 & モーターバイクの体験ミュージアム「PS.シュパイヒャー」(PS.SPEICHER)だ。「PS」(=馬力)を巡る都市再開発プロジェクトが実を結んだ。地元の企業家カール=ハインツ・レーコップ氏が寄贈した歴史的自転車、モーターバイク、自動車が400台展示される。ドイツ中部ニーダーザクセン州南部の人口33,000人の小都市で、旧市街は中世の木組みの家が残る街に、こんな国際レベルの面白い施設が?とちょっと驚いてしまう。新増築も含め、レストランや多目的ホール、ホテルのコンプレクスは嘗ての穀物倉庫を核に誕生した。この「PS.シュパイヒャー」見学目的の観光客に大人気のホテルが「フライガイスト」。ドイツ語で“自由精神”を意味するこの名前も型破りなホテルのデザインコンセプトにぴったりだ。ドイツの有力旅行雑誌『ゲオ・セゾン』が選ぶ「ヨーロッパの最も美しいホテル100選」で2017年度のデザインホテル部門第2位を獲得したばかり。(今回のコラムで一緒に紹介するのは全くの偶然だが、ケルンの「ザ・クエスト」が第1位に輝いている。)
経営者ゲオルク・ローゼントレーターのコンセプトで、ホテルのデザインも自動車カルチャー、オートバイカルチャーの宝庫だ。煉瓦、コンクリート、スチール、ガラスのインダストリアルで、年季が入って深みが出て、素敵に古くなれるマテリアルを選び、化粧張りや塗装がいらない無垢の空間を狙った。インテリアアイテムには、パリのクリニャンクール蚤の市で発掘したものも多い。
圧倒的なのは5層を吹き抜けの建物中央のアトリウムと階段室。22のインダストリアルランプ(360ボルト・アムステルダム社)が吊り下がる。
の階にもゆったり腰を下ろせるコーナーがあり、コンクリート壁を天に向けて疾走するようにインスタレーションされたオールドタイマーを鑑賞できる。
客室は全60室。ファクトリースタイルで、コンクリートの壁に裸足でも気持ちいいオーク材の床。
什器の代わりにごついベンチと、オープンなワードロープが実に機能的。
2017/03/01時点の情報です