ホテル情報
The Dominican
- Add
- Rue Léopold / Leopoldstraat 9 1000 Brussels Belgium
- TEL
- +32 (0)2 203 08 08
- FAX
- +32 (0)2 203 08 07
- URL
- http://www.carlton.nl/dominican
スパとブリュッセルは車でも電車でも2時間ぐらいの距離だ。ブリュッセルの中心街、王立モネ歌劇場のお隣さんと、オペラファンにはロケーションも申し分ないデザインホテルが「ザ・ドミニカン」だ。2007年にブリュッセルの本格的デザインホテル第1号としてデビューした。ここは15世紀の昔にドメニコ派の修道院があったところだ。そしてナポレオンの宮廷画家だったジャック・ルイ・ダヴィドの邸宅でもあったという歴史を持つ。オリジナルの歴史的ファサードの奥に、ハッセルトの建築事務所「Lens° Ass」の設計で現代の機能性と中世の修道院のスピリットを融合させたホテルが建設された。中央の中庭を囲むヴォールト天井の回廊も、建物の歴史の源を思い起こさせる。インテリアはアムステルダムのデザインコンビ「FG Stijl」(Colin Finnegan & Gerard Glintmeijer)が手掛けた。アムステルダムの「カレッジホテル」やウィーンの「Do&Co」に続いてのプロジェクトで、この後にもミュンヘンの「BMWワールド」や連載、コラムでも紹介したデュッセルドルフの「ハイアットリージェンシー」のプロジェクトを成功させた才腕クリエーターである。デザイナーはカールトンホテルグループ側からファニチャー、ビジュアルコミュニケーション、テーブルウェア、キャンドルの香り、スタッフのユニフォームまで、全く新しい感覚のトータルホスピタリティーを創造するよう自由に任せられた。中庭に面したレストラン「グランドラウンジ」がパブリックスペースのハイライトだが、ホテル全体のデザインハイライトは、ゴシック建築様式の“フォイル(葉文様)”やドメニコ派修道院のシンボルマークに通じるグラフィックパターンと、部屋のTVの映像である。部屋に入るとこちらが頼みもしないのに“ウェルカム!”とスイッチオンしているTV画面に“あーあ、またか”と一番先にリモコンを探してスイッチオフするのが通常なのだが、ここでは違っていた。美しい女性、美しい男性の顔が半透明のドミニカンの文様の向こうで静かに物思うイメージに中世の宗教音楽が神秘的にBGMで流れてくるという、全く予期していなかったビデオアートが旅人を迎えてくれた。夜中に電気を消して真っ暗な中にこのビデオだけ流していた。数分でまた最初のカットに戻りエンドレスに繰り返されるのだが、心が洗浄されるようで不思議と気持ちいい。いつのまにか眠りについていて、朝目が覚めて、ずっと眠っている間もビデオがオンになっていたのに気がついたのだった。
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2011/11/14時点の情報です